鏡の効用

道場生には毎回必ず鏡の前で基本動作、組手構えからの技の稽古をさせています。

鏡というのはミットやサンドバッグ以上に技の上達に欠かせないツールだと個人的には思います。


考えてみれば日常生活では鏡というものは身だしなみを整える程度の物ではないでしょうか。

ましてや自身の動作を鏡で確認するという機会は中々無いと思います。


手の位置がどこか、踵の上げ具合、腰の入り方……等、

「自分の体がどう動いているか」、

はミットやサンドバッグ、ましてや組手ではまず自覚出来ません。


その点鏡は全ての情報を的確に教えてくれます。


道場にある全身を映す鏡は道場生にとっても自分自身の技を映す最高のツールです。

それ以上に技を繰り出している自身の姿を見るのは

技の上手さがどうであれ楽しいものではないでしょうか。


自分も鏡に映りながら技を反復する事していると

「お前の技はまだまだだ。」

という真実が鏡の中から常に見つめている気がします

このように思う空手稽古者は決して自分だけではないはずです。


鏡に映った自身の空手技に惚れ込む位の域に達して欲しいですね。

自分も地味な稽古を繰り返すのみです。